前職場で担当した戸塚のスタジオで開催されている作品展の案内を、クライアントだったSさんからを頂きました。さっそく、最終日に見に行ってきました。
戸塚のスタジオは、Sさんのお住まいの広い敷地の中にあった古い文房具店を解体し、そこに建設された建物です。Sさんのお名前を取って「千ひろば」と呼ばれ、臨床美術、バレエやミニコンサートなど多彩なプログラムで、地域の人々に親しまれる小さなコミュニティー施設になっています。
敷地の中にあるお庭には、多種多様な植物が植えられており、春になると一斉に花が咲き、美しい風景が広がります。恒例になった春の作品展は、そんな千ひろばの魅力が詰まったとても素敵なイベントになっています。年々、展示の内容や方法に趣向が凝らされており、今年はどのようになっているのか、楽しみでした。
中に入ると、入り口で笑顔の子供たちがお出迎え。これは今までにない新たな試みの作品です。
更に中に入ると、奥まで広がる展示スペース。たくさんの作品が展示されています。すごい数です。Sさんは、この展示を、仲間と一緒に自分たちの手で行っています。
ここにも子供たちがいます。なんだか楽しそう。
終了間近でしたが、お子様連れのご家族が、作品を見ながら楽しそうに会話をしていました。
手前には、ワークショップをした跡があります。大きな紙の上にパステルで自由に描いた線の跡がたくさん残っています。
Sさんのアイデアで工事中最後に作った木製ピクチャーレールは、大変役に立っているようです。
五日間行われた作品展の様子は、千ひろばHPにも紹介されており、連日大盛況のようで、たくさんの家族連れが見に来られていることが分かります。
コータローは、これまで店舗併用住宅の設計を5件携わりました。
店舗併用住宅は、専用住宅とは異なる魅力があることに気が付きました。建物に、外の社会が少し出たり入ったりしているところがあります。さらに、外に対して中をオープンにして、迎え入れているところもあります。仕事だからというよりも、住み手の気持ちが外に開いていること、分かち合いたい気持ちがあることが、建物に表れざるを得ない。そんな建物です。
連日大勢の方々が千ひろばを訪れ、笑顔になって帰っていく。これって素敵な出来事だと思いました。
誰にでも、多かれ少なから特技があるものです。
街中の人が、自分の住まいの一部を小さな店舗にしてみたら、どんなふうになるのだろう。想像するだけでもワクワクします。
千ひろば