古い公団の団地の作りについて

三郷団地の改修工事の相談を機に、この団地の作りを色々調査することにした。

 

部分解体を行うので、隠れて見えない所を確認することが出来るからだ。

特に、床下空間、押入れの背後の壁の作り、便所周りの間仕切り壁の構成、建具周りの詳細寸法、設備配管経路、浴室とフロ釜スペースのサイズなど、以前から知りたかったポイントである。

 

これは、またと無い機会なのだ。

一箇所、徹底的に調べれば、他のお部屋も同じ作りである。

お客様に合わせた多様な三郷団地の住い方を、実現を前提に提案できる。

また、他のエリアの同時代に建設された団地の作りを考える判断材料になる。

 

団地は魅力的な環境であるにもかかわらず、都心のマンション・リノベのような事例が少ないのは、団地特有の作りに原因がある。

余裕が無く、制限や限界のある作りなのだ。

それは、当時の経済状況や技術を考えれば、仕方が無いことである。

 

その作りが分かれば、出来ることと出来ないことがはっきりする。

やろうとすれば出来る方法を、予め考えておくことが出来る。

 

不動産屋には、そのことが分かっていない。

だから、安い価格で販売している。

5階は、少し高い自動車くらいの値段をつけていたりする。

確かに、工事中も材料の搬入は1階より難しい。

しかし、工事のやり方を工夫するなど方法は考えられる。

5階は、眺めが良く、上階を気にする必要が無い。

天井断熱さえしてしまえば、1階とほぼ同じ性能だ。

 

これから、工事の進捗に応じて、ご報告しますので、ご期待ください。