窓の断熱化

10月下旬になり、朝夕寒さを感じるようになってきた。四季があるので、そのことを忘れてしまい、何もせず、暖房設備に頼って何とかやり過ごしている方が多いのではないだろうか。

 

私の住む団地は鉄筋コンクリート造なので、躯体の気密性は良く、古い木造のようなスースーする寒さは無い。しかし、外周壁の室内側に比重の軽い30mm程の断熱材が入っているだけである。現在の新築の1/5程度だろう。それが原因で押入の中はカビだらけになる。窓は、サッシの気密性が低く、熱伝導率の高いアルミサッシで、ガラスはシングル5mmである。外気温の影響を受け、冬の結露が顕著である。

 

来年からは、住宅でも、一定基準以上の外皮性能でないと確認申請書が下りない仕組みになった。それまでは、外皮性能の物差しはあったが、建築基準法上の規定が無かった。建築基準法は最低基準を定めている法律なので、「建築基準法を守っている」というのは、「最低限のことはやっています」ということで、アピールするほどのことではない。

 

確認申請を出すほどの大掛かりな工事が出来る人は良いが、自分で出来ることは無いのかと考える方には、窓を断熱化することをお勧めする。室内の温熱環境の7割は窓の影響を受けているので、その効果は大きい。

 

具体的には、養生用のビニール緩衝材「プチプチ」をホームセンターで購入し、窓ガラスに貼るのである。数千円で出来る。実際やってみると、その効果を体感できるから面白い。もちろん、窓ガラスの結露も防げる。採寸とカットが少し手間なのと、両面テープで貼るので、見た目が少し悪い。その点を除けば、「いつもの寒い」が本当に無くなる。

 

見た目も少しは気にしたい方には、ビバホームで売っている、自分で作るポリカーボネート内窓キットをお勧めする。はっきりした商品名は忘れたが、資材館奥の内装材コーナーで売られている。自宅の窓枠を採寸し、樹脂製の障子とレールを自分でカットし作るものである。別途、中空ポリカーボネート板が必要で、それを障子の枠にはめ込んで作る。中空ポリカーボネート板は、カットサービスを使えば、真っ直ぐ整形に加工してもらえる。先日、ご自宅にうかがった三郷団地O改修のお客様Oさんにも、紹介した。「近くに行ったら見てみる」と話してくれた。

 

冬をまじかに控えているこの時期に、是非、チャレンジしてほしい。