先日、早稲田団地を訪れた際、落ち葉を拾い、持ち帰っていた。紅葉し、複雑な色合いを見せた落ち葉が美しいと思ったからだ。ファイルに挟み、押し花のように、フラットに整形しておいた。それらを並べ、水彩画を描くことにした。
近くにあった鉛筆で下書きし、古いパレットに残った絵具を使い、色を落としていく。最後、輪郭線が弱い所と影の部分を鉛筆で描き加える。私の水彩画のいつもの手順である。一時間ほどで完成した。絵筆をとり絵を描く時間が私は好きだ。そのことを思い出した。
幼少期、私は落書きが大好きだった。今は処分され手元に無いが、当時、母が買ってくれた絵本の白い部分には、私の落書きが必ず描き込まれていた。TVで見たアニメのキャラクターを描いていた気がする。要らなくなった山積みのA4用紙が、私の落書き用に大量に与えられた。幼少期に夢中になることは、その人の脳の特性の表れだと思う。この絵を描く私の脳の特性を、積極的な受動性と呼んでいる。