色の検討

三郷団地S改修には、塗装箇所が7箇所あった。リビング壁、六畳間天井、四畳半天井、浴室壁、洗面・便所壁、梁壁部である。それぞれ、異なる色を塗った。全て、お客様の手で行われた。

 

もちろん、塗料の準備は、こちらで行った。難しいのは塗料の配合である。原色のままでは、濃すぎたり、配色のバランスが悪い。結局、用意されている色を混ぜて作らなければならない。塗料は近くのホームセンターで購入したものである。

 

私は水彩画を描く習慣がある。赤、青、黄の3色があれば、全ての色が作れる。パレットの上で適当に混ぜわせれば良いだけである。しかし、この塗装工事では、そうもいかない。計量スプーンで色の配合割合を記録し、サンプルを作り比較した。科学の実験のようである。

 

今回やってみて分かったことが、二つある。

 

一つは、昼間と夜では、色の見え方が異なる、ということである。これは、昼間の工事が終わり、夕方以降に、塗料の配合を行っている時に気付いた。夕方の少し明るい時に見えていた印象と、暗くなってからの印象が異なるのだ。暗くなると、色が濃く見える。

 

二つ目は、窓の大きさや方位によって、色の印象が異なる、ということである。これも、窓からの光によって色の見え方が変わるからである。そのため、色を配合し、これで良いと思った色のサンプルを、塗装する場所に持って行っき、見てみると、印象が異なり、何回もやり直すことになった。

 

幸い、三郷団地のお部屋の間取りは全て同じである。三郷団地S改修で、実験した成果を活かすことが出来る。