三郷の棟梁

三郷市内でチラシを配布活動している。一軒づつ挨拶しながら回っている。慣れてきたとはいえ、どの様な方が住んでいるのか分からないので、いつも不安がある。しかし、その不安な気持ちは一旦横において、ある一定上の年数が経っているであろうお宅には、うかがうという自分ルールに従うと決めて、動いている。

 

昨日、うかがったお宅は、現役を引退した大工さんのお住まいだった。建物の外観からは分からなかった。挨拶して自己紹介をすると、向こうからそのことを教えてくれた。現役時代は、彦糸地区のある有名なお寺も作られた棟梁だという。近年の大工を取り巻く社会環境の変化や仕事の内容に関して嘆いていた。大工仕事の価値をきちんと評価できる人が少なく、指示に従って仕事をする作業員化されてしまっていると言う。その方は、若い大工にハウスメーカーの仕事はするなとアドバイスしていると話してくれた。

 

しばらく、昔の仕事の話を色々とうかがい、寒くなってきたので、挨拶をしてお宅を後にした。機会があれば、また話を聞きたくなるような方だった。